CO2前年比44㌧削減/市議会一般質問
庁舎省エネ事業で効果
環境モデル都市・宮古島市の平良庁舎省エネ事業で、同庁舎から排出される二酸化炭素量が前年に比べて約44㌧削減されていることが分かった。電気料金は同比76万円減。建物の表面温度、室内温度でも低温効果を示す実績を上げた。15日、開会中の市議会12月定例会一般質問で、前里光恵氏の質問にエコアイランド推進課の大金修一課長が答えた。
市はエコ関係事業を次々と展開。住宅用太陽光発電システム設置補助事業や学校施設における太陽光発電システムの導入、建物の省エネ事業などを積極的に取り入れ、「エコアイランド」を内外にアピールしている。
庁舎省エネ事業では庁舎屋上の一部に遮熱塗料を張り付けて建物表面温度を調べた。その結果、塗料ありの部分となしの部分の温度差は最大14度、遮熱塗料と面する室内と、塗料なしの部分と面する室内の温度差も最大6度と効果があった。
これらの効果と職員の省エネ意識の高まりを受けて電気料金も前年に比べて70万円以上の削減に成功した。
今後は、電気自動車や住宅用太陽光発電システムの普及促進、家庭の消費エネルギー量の見える化実験サポートなどを推進する。
一般質問ではこのほか、市の職員による公金紛失問題でも質問が相次いだ。同職員の説明の信頼性を問われた長濱政治副市長は「常識的な見地から合理性を欠く」と述べた。停職3カ月とする当局の処分については下地敏彦市長が「現時点でできる処分。私たちが出した結論で重大な変更がある場合、それはできる。警察の捜査の結論を受けて、それなりの処分をすることは可能だ」と述べ、厳罰化も視野に入れていることを明らかにした。
海中公園整備工事によって、サンゴ礁に被害が発生しているとする抗議・警告書が市民団体から出されていることについては、長濱副市長が汚濁防止幕破損による濁水流出を認めた。ただ、拡散した石灰を吸い取るなどサンゴへの影響を低減させる作業を行ってきたことを説明。「工事が終われば比較的早く回復すると考えている」として、サンゴの死滅などを懸念する市民団体とは相反する見込みを示した。新城啓世氏に対する答弁。