14人が保育士資格取得/18年度対策講座受講者
4年間で計42人合格
保育士確保のために市が受講料無料で実施した2018年度市保育士試験対策講座の受講者のうち、今年度は14人が保育士資格試験に合格を果たした。合格者は資格取得後、2年間は宮古島市内の保育施設で勤務することとなっている。同講座は15年度から実施していて、4年間での合格者は合計で42人となった。
保育士資格試験は4月と10月の年2回実施されていることから、同講座も前期と後期の2回開催している。受講は保育士試験受験の有資格者が対象で、1回60分の講義を120講義受講して、保育士資格取得を目指す。
講座受講者のうち事業開始初年度の15年度は4人、16年度は6人、17年度は18人の受講者が合格している。
同事業を市から受託しているNPO法人沖縄県学童・児童支援センターでは「合格率は年々上がってきている。当初は市で講座の講師を探すことが難しく、沖縄本島から派遣していたが、昨年から地元の人が講師をしてもらえるようになった。そのおかげでコミュニケーションが取りやすくなったのと、講師が地元の人材育成に携わりたいとの思いから熱心に取り組んでくれている」と語る。
講座の成果から保育士は増えているものの市児童家庭課では「まだまだ足りない」という。担当職員によると「公立だけでなく民間の保育所でも慢性的に不足している。定数は満たしているが余裕がなく、保育士の労働環境を考えると足りない。労働環境が厳しく休みが取りづらくなったりすると保育士の離職につながる」との認識を示す。
課題としては、①新規人材の確保②保育士資格を持っていながら保育施設で勤務していない潜在保育士の掘り起こし③離職の防止-の3点を挙げた。