「住民の権利奪うな」/県民投票
集会で市長、議会に抗議
名護市辺野古の米軍新基地建設を問う県民投票について、実施しない方針を示している下地敏彦市長の姿勢に抗議する「投票権を奪うな!!怒りの市民大集会」(主催・県民投票実現!みゃーくの会)が27日、JAおきなわ宮古地区本部で開催された。会場には約300人の市民が詰め掛け、下地市長や市議会に対して抗議の声を上げながら県民投票への参加を訴える大会決議を採択した。
主催者あいさつで、共同代表の奥平一夫氏と亀濱玲子氏は「県議会では3択での条例改正で合意がなされ、不参加を表明していた他市の市長も参加表明をするなど前向きな姿勢や発言が見られる中、下地市長はそうした態度を表明していない」と述べ、いまだに先行き不透明な状況に抗議の声を示し続けることの重要さを訴えた。
奥平共同代表は「もし、県民投票が宮古でも実施されることになれば新基地に『NO』を突きつけよう」と呼び掛けた。
亀濱共同代表も「この運動は宮古島、沖縄全体を守るためのものであり、負けられない闘い」と訴えた。
また、新基地建設反対県民投票連絡会の照屋義実共同代表や市民、労組の代表が連帯のあいさつを行い、全県での県民投票実現に向けて一致団結した取り組みを呼び掛けた。
参加した女性は「すべての県民が平等に投票できるのは良いこと」と評価する一方で「手放しに喜べない。新基地建設についての本質的な議論ではなく、こうして入り口論で終始しているのが無念」と訴えた。
さらに「たとえ(今後)全県で実施されたとしても、この問題をめぐる下地市長やほかの4市長の決断は民主主義における大きな問題として残り続けることと思う」と指摘した。
会場では国家賠償訴訟の原告団への参加も呼び掛けられ、原告団の申し込み件数が約600件となったことも報告された。