当初予算案など75議案提出
2月県議会開会
玉城知事が所信表明
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)2月定例会が13日開会し、総額7349億4500万円の県2019年度一般会計当初予算案など計75議案が提出された。所信表明で玉城デニー知事は「辺野古新基地建設問題は、司法ではなく対話で解決策を求めていくことが重要だ」「辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向けて、ぶれることなく全身全霊で取り組む」と語った。第5次沖縄振興計画に当たる沖縄21世紀ビジョン基本計画の総仕上げに取り組むとともに、県民所得の向上などを着実に推進するとも強調した。
当初予算案では、県が定める県産農林水産物を県外に出荷する際の輸送費を補助する農林水産物流通条件不利性解消事業に28億5418万円、飼養戸数の減少が進む離島地域での賃貸型集合畜舎を整備する沖縄離島型畜産活性化事業に1億4111万円などが計上されている。
このほか、航空運賃などの離島割引を実施するための沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業に23億4728万円、離島航路補助事業に3億4820万円なども盛り込まれた。
玉城知事は所信表明で、離島振興について「離島の諸課題を把握し、条件不利性を克服するため、教育、医療、福祉などの定住条件の整備や、離島地域の特色を生かした産業の振興を推進していく」と述べたほか、3月に旅客ターミナルが開業予定の下地島空港については「宮古圏域の観光客の増加に寄与することから、一層の利用拡大に取り組む」と強調した。
また、子どもの貧困対策では「中高生のバス通学無料化に向け取り組む。また、ひとり親家庭や生活に困窮する多子世帯などへの支援を引き続き推進する」とした。
今定例会に提出された75議案の内訳は、予算案40件、条例案24件、議決案9件、同意案2件。会期は3月27日までの43日間で、代表質問は2月20~22日の3日間、一般質問は2月25~28日の4日間。