指導方法の課題報告
地区高体連
2教諭が実践・研究発表
第35回宮古地区高校体育連盟実践・研究発表会が13日、宮古高校で開かれた。2人の教諭が登壇し、部活動での指導方法や小規模校の現状や課題などを報告。目標に向かってさまざまな試行錯誤をする中で、生徒の社会性や人間性を育んだことを語った。県大会や九州、全国大会で活躍した53個人4団体に優秀選手表彰が贈られた。
宮古工業高校の中津紀子教諭は「女子生徒への指導方法について考える~教師の思いが伝わる指導とは~」をテーマに発表した。同校の女子を元気にするため、バスケットボール部の立ち上げに取り組んだことなどを説明した。
部員が走り込みの練習を嫌った場合は「諭してもだめな時は、失敗を経験させることで気付かせる」と考え、体力が落ちるとシュートの精度が下がることを実感させたという。
部員にとって部活動という居場所が大切だと気付いた中津教諭は「部活後の時間を長めにとり、練習中もコミュニケーションを増やした。生徒の『やらされている感』がなくなり、前向きに練習するようになった」と振り返った。
伊良部高校の大城武也教諭は「部活動の強化と存続~小規模校の現状と課題~」と題して、過去にインターハイや春高バレーに出場した男子バレーボール部の現状を報告した。
大城教諭は3年前に同校に赴任し、まずは「凡事徹底」に取り組んだという。あいさつや時間厳守、道具の管理などのルールを守らせたことで「礼儀や感謝の心を育成した」と強調した。
廃部の危機を乗り越え、目標としていた地区大会優勝を達成。しかし、新年度から入学募集が停止となったため、「今後は合同チームの土台づくりの必要」と語った。
琉球大学教育学部の宮城政也教授による特別講演も行われた。