大物サメを大量駆除/池間漁港
最大は3㍍のイタチザメ
池間漁業集落のサメ駆除事業で21日、11匹のサメが池間漁港に引き揚げられた。そのうち8匹が2㍍を超える大物だったことから関係者を驚かせた。
この取り組みは離島漁業再生支援交付金事業で実施。今回は漁船2隻で20日の午後に池間島近海にはえ縄を仕掛け、21日の午前に引き揚げた。
駆除の結果、大物8匹中、7匹がイタチザメで最大は全長3㍍。それ以外は2・5㍍前後が6匹となっている。
大物イタチザメ7匹を引き揚げた「侑城丸」の長嶺悟船長は「いつもは大物が2~3匹程度だが今回は一気にこれだけ駆除できて良かった。最近は漁をしてもサメの被害が増えているので心配している」と話した。
長嶺船長によると、今回の駆除で、はえ縄を引き揚げる際には、捕らえた7匹以外にも3㍍を超える大物のサメ5匹が縄を切って逃げたという。
池間漁協の関係者からも「本当に最近はサメの被害が増えているし、これだけ多くのサメが1回で駆除されていることからも島の周辺に生息するサメが増えていると思う。観光客も増えているので被害が出ないか心配している」との声も聞かれた。
実際にこの日は引き揚げられた大型のサメの1匹は、2・7㍍のメスのメジロザメで、10匹の子ザメを宿していた。
漁協関係者は「過去には最大で70匹を超える子どもを宿していたサメもいる。サメは繁殖力も高いのでこうした駆除は必要」と話した。
同漁港の浮き桟橋には、凶暴な大型のサメが8匹が引き揚げられことから、情報を聞きつけた住民や観光客が訪れ、その大きさに驚いた様子で見入っていた。