災害時でも安心だね/全小・中学校
非常食を給食で味わう
宮古島市は21日、非常食を給食として市内の全小・中学校に提供した。防災教育の一環として初めての試みで、非常時用のカレーやパンなどが各校に配られた。このうち西辺中学校では全校生徒と教職員が集まり、非常食を味わった。生徒らは「冷たくてもおいしい」などと感想を述べ、災害時でも安心して食べられることを体験した。
この日のメニューは▽非常用「救給カレー」▽海藻サラダ▽豚汁▽黄桃▽缶入りパン(中学のみ)-の5品。
「救給カレー」はごはん入りで温めずに食べられることや、アレルギー特定原材料の27品目が不使用なのが特長。東日本大震災の食糧不足経験から全国の栄養教諭らが考案し、常温で3年6カ月保存できるという。
完食した下地侑也君(3年)は「どれもおいしかった。冷めたカレーはこういう機会がないとなかなか食べない。このパンは家にあるとうれしい。非常時だけでなく通常でも食べられる」と話した。
今回の試みは、日ごろ口にしない非常食を給食メニューとして提供し、実際に食べることで、災害時の食事を考えるきっかけづくりを目的に実施された。