求人倍率、初の2倍超/宮古管内
公的機関で大口求人
宮古管内における2019年1月の有効求人倍率が2・04倍と過去最高値を更新した。県内で初めて2倍を超えた。1人の求職者に二つの働き口がある。新規求人が大幅に増え、職を求める人が減少したことが倍率上昇の主な要因。市役所など公的機関の臨時・非常勤等で370人の大きな求人があった。宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、渡真利直人所長)が1日、発表した。
有効求人倍率は、求職者1人につき何件の求人があるのかを示す指標。19年1月の2・04倍は、前年同月比で0・48ポイント上昇した。
月間有効求人数は1619人で、前年同月比247人(18%)増加した。新規の求人数は738人で同比39人(5・6%)増えた。
新規の中で、正社員の求人は計166人。構成比は22・7%だった。
産業別の求人をみると不動産業、賃貸業のほか「公務・その他」で大口の求人があった。特に公務・その他では370人あり、前年同月比で207人増えた。
県や市など臨時・非常勤の求人が多く、例年は2~3月に集中するが、人手不足の現状を踏まえて早めに取り組んだとみられる。
一方の求職者数は月間有効求職者数が792人、新規求職申込件数は326件で、いずれも前年の同月と比べて減少し、管内の人手不足を印象付けた。
ハローワーク宮古によると、1月は県内にある5公共職業安定所のすべてで有効求人倍率が1倍を超えているという。全県の倍率も1・23倍で過去最高値。
同所では過去最高の有効求人倍率について「全国的に人手不足だが、宮古ではより顕著に表れている」と分析。「シニアや子育て世代を掘り起こしながら充足させたい」としている。
県内初で2倍に達した管内の有効求人倍率だが、公務の臨時・非常勤求人が落ち着く3月以降はやや下降するとみられる。ただ、引き続き高い求人倍率で推移するという見方が強い。