池間六段が3連覇
第41期宮古本因坊戦/本社主催
第41期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)の決勝リーグが3日午前10時から同囲碁教室で行われ、現本因坊の池間博美六段が3戦全勝で3連覇を果たした。通算の優勝回数は14回。長年積み重ねた棋力を十分に発揮した。
池間六段は30歳の若さで第1期宮古本因坊戦(1979年)で優勝した。これが41回の大会の中では最年少記録。数え72歳(生まれ年)の今年は、最年長優勝記録も作った。「碁石を持てる間は、現役で頑張りたい」と抱負を語った。池間さんは昨年の全日本アマチュア本因坊沖縄代表選抜戦でも優勝するなど、年を重ねるごとに力を充実させ第一線を走り続けている。
宮古毎日新聞社の伊志嶺幹夫社長は池間さんの3連覇を祝福。今年の大会に多くの囲碁愛好者が参加したことに感謝するとともに、来期大会の一層の盛り上がりに期待した。
決勝リーグの参加者は現本因坊の池間六段と1次予選を勝ち抜いた平良博彦六段、知念正夫六段、池村浩明六段の4人。1回戦の相手は、くじ引きで決めた。
1回戦の平良(白)-池村(黒)は、白の死活をにらんだコウ争いに池村が勝ち一時、形勢をリードしたが平良が逆転。平良は「負けていた」と局後の感想を語った。池間-知念戦は池間が勝った。
2回戦は勝った人と負けた人(池間-池村、平良-知念)の組み合わせとなった。平良-知念戦は、隅の死活が絡む勝負どころで、知念にミスが出たのが敗着。正しく打てばほぼ勝っていた知念にとって惜しまれる一局となった。池間-池村戦は、池間が中央の白数子を取り、地合の差も広げて押し切った。
2回戦を終わった時点で、池間と平良が2勝で並び両者の対局(3回戦)で、優勝を決することになった。池間の黒、平良の白番。池間は序盤の攻防で中央の数子を取り、打ちやすい碁形にした。白は黒の厚みに地合で対抗。中盤以降、池間は中央の白の死活をにらみながら、手堅く打ち進め中押しで優勝を決めた。池間は「誰が勝ってもおかしくない決勝リーグだった。来年は若手の登場に期待したい」と話した。