高校入試 カツ食べて合格
受験生を料理で激励/家族、親戚一堂に昼食
県立高校一般入試初日が行われた6日の昼、入試会場となった市内各高校の体育館などでは、家族や親戚らが一堂に集まり、手作りの愛情弁当で受験生を励ます、宮古ならではの光景が広がった。受験生は午後の試験に向け、家族からの激励の言葉を受けながら、験担ぎの定番「カツ」を使った料理を頬張り気力をみなぎらせていた。
このうち、宮古高校では196人が受験した。午前中2科目の終了時間が近づくにつれて、学校には重箱やオードブル、敷物などを抱えた受験生の家族らが多数、詰め掛けた。
午前の試験終了を告げるチャイムが鳴ると、ほっとした表情を見せた受験生が校舎から姿を現した。家族らは「どうだった?」「うまくできた?」などと試験の出来を聞いたり、励ましの言葉を掛けたりした。豪華な手作り弁当を広げて、会話と食事を楽しみながら緊張を和らげた。
上野中学校の仲間たちと一緒に手作り弁当を食べた上地愛音さんは「初めは緊張したが、やっているうちに落ち着いた。分かるところから進めていき、最終的には解答欄を全部埋められた。勉強してきたことは出し切れたと思う」と笑顔で振り返った。
母親の智美さん(55)は「卵焼きやトンカツ、イチゴ(一発合格)など娘が好きな食べ物を準備した。合格できるよう頑張ってもらいたい。高校では夢を探してほしい」と期待を込めた。祖母やいとこも会場に駆けつけ、共に愛音さんを励ました。