マンゴー生産量640㌧/18年産
豊作に迫る実績に/着果個数調整が奏功か
2018年の宮古島産マンゴーの生産量が推定値で640㌧だったことが県や市のまとめで分かった。出蕾(しゅつらい)や着果の悪さから生産量の落ち込みが懸念されたが、各農園の着果個数調整などで盛り返したとみられ、最終的には豊作の基準となる700㌧に迫る実績となった。
生産実績は生産量や収穫時期、輸送実績、加工取扱量の聞き取りに基づいて算出。5日の市マンゴー産地協議会で報告があった。
出荷は昨年6月下旬に始まり、ピークは7月の中旬に迎えた。出荷そのものは8月いっぱい続いた。
年産は、前の年と同じ74㌶で栽培された。この年は年末年始の冷え込みに恵まれ、花芽分化を促進する上では最高の気象条件となり、豊作が期待された。
だが、1月後半に入って花の動きが鈍化。2月も持ち直しがなく、3~4月時点の出蕾は30~40%台で推移した。これに比例して着果率も伸びず、5月の調査では約33%と低かった。
マンゴーの着果率は総栽培面積の50~60%が生産量を左右する一つの基準になるため、30%台はかなり低く、生産量は500㌧を見込むのがやっとだった。
ただ、1本の枝に一つの実を付けるなどの着果個数調整のほか、気象条件が奏功して大玉が付き、結果としては全体の生産量を押し上げたものとみられる。
生産量640㌧は前期作より90㌧ほど減少する実績だが、予想量をはるかに上回る生産量に農家や関係機関は安堵(あんど)。出蕾率や着果率と生産量が直接結び付かない要因については県や市が分析を続ける。