大神小中の廃校決定/市議会12月定例会閉会
海中公園条例で賛否
宮古島市議会(下地明議長)の12月定例会は20日、最終本会議を開き、大神小中学校の廃校を賛成19反対6の賛成多数で可決した。2011年4月1日の廃校が決まった。宮古島市立の学校が廃校されるのは初めて。一般会計補正予算12億9944万円と陳情などの意見書を原案通り採択、可決し、閉会した。
大神小中学校の廃校について亀浜玲子氏は反対の立場から「大神の学校を廃校にすると、次はここ、次はどこというように地域から宮古の学校が廃校になっていく糸口になる。今大神の廃校を踏みとどまって、大神を元気にするための知恵を出すべき」と述べた。
嵩原弘氏は賛成の立場から「教育委員会は地域の人たちとも十分な話し合いをしたと説明している。教育の観点からして、大勢の中で切磋琢磨することが子どもの成長につながると考える」と述べた。
海中公園条例についの討論で反対の立場から上里樹氏が「これまでの工事の進め方を見ても、工事ありきの工事と指摘せざるを得ない。本市はエコアイランド宣言で美しいサンゴ礁の海を守るとうたっている。手つかずの自然を大切にすることこそ息の長い、魅力ある観光につなげていける」と述べた。
真栄城徳彦氏は「狩俣ふれあいランド構想は20億もの事業費をかけて地域の発展などを目的に進めたが頓挫した。これが海中公園とドッキングすることで、観光だけではなく雇用を含めたいろいろな面で地域の活性化に結びつくので推進すべきである」と賛成の立場から述べた。
一般会計補正予算、海中公園条例、市営住宅指定管理者指定についての3案は挙手による採決が行われ、賛成多数でそれぞれ可決した。可決された一般会計補正予算には宮古島市合併振興積立金や平良中学校屋内運動場改築事業費などが含まれている。
川上哲也教育長は議会後大神小中学校の廃校が決まったことに対し「教育委員会の事項が成立してほっとしている。自分も3年間赴任したことがあるので住民の思いは分かるが、現在の状況ではいたしかたない」と述べた。記者団の質問に答えた。