「第2の玄関」に期待大/下地島空港ターミナル竣工
吉田社長「宮古盛り上げる」/盛大に記念式典
30日開業の「みやこ下地島空港ターミナル」の竣工記念式典が16日、ターミナル施設内で開かれた。各界各層から関係者多数が出席し、宮古空港に次ぐ「第2の玄関」の利活用に伴う観光振興に期待を寄せた。ターミナルを整備した三菱地所の吉田淳一社長は「皆さんと手を携え、宮古島、日本を盛り上げたい」と決意を語った。17日は一般向けの内覧会が行われる。時間は正午から午後2時。
神事で安全と観光振興を祈願した後、午後3時から竣工記念式典を開いた。
宮腰光寛沖縄担当大臣をはじめ玉城デニー知事、県選出の国会議員、県議会議員らも顔をそろえた。そのほか国内外の経済界から多数の関係者が出席した。
式典で吉田社長は「沖縄県は、世界トップレベルの観光リゾートを実現する戦略を掲げている。私たちもその戦略に少しでも寄与したいと、総力をあげて空港ターミナルの整備に取り組んできた」と地域への熱意を語った。その上で「宮古島という世界屈指のリゾート地にふさわしいターミナルを整備にした。国内外から多くの方が来てくれると確信している」と話した。
続いて宮腰大臣が「(ターミナルの開業は)伊良部大橋の開通によって可能になった下地島空港の利活用を大きく進める」と話して潜在力に期待した。「引き続き民間の創意工夫を生かしたエアポートセールスが行われるとともに、官民連携で受け入れ体制づくりに取り組むことで、宮古圏域及び沖縄振興を加速させると確信する」と述べた。
玉城知事は「下地島空港は宮古島の第2の空の玄関口として新しいスタートを切る。下地島空港を利用して多くの方に訪れていただけるよう関係者と協力して取り組んでいきたい」と継続支援を約束した。
下地敏彦市長は「ターミナルは、青い空、太陽、風を感じることができるまさに宮古島のイメージにマッチした施設であり、空港だけではなく、観光施設としても十分に活用することができる」と述べ、宮古島市の活性化に貢献するターミナルの完成を喜んだ。
関係者多数による鏡割りの後、参加者全員で祝杯を上げ、ターミナル竣工に伴う下地島空港の利活用と観光振興に期待を込めた。
レセプションではオペラ歌手の中丸三千繪さんが施設全体を包み込むような歌声を披露し、竣工記念パーティーに花を添えた。
みやこ下地島空港ターミナルの延べ床面積は1万2027平方メートル。基本はRC造りで、一部は鉄骨造と木造。地上2階地下1階の建物だが、旅客エリアは地上1階のみ。運営は下地島エアポートマネジメント。
エコの取り組みとして板の方向が層ごとに直交するように重ねて接着した大判のパネル「CLT」を屋根の構造材に使った。1棟当たりのCLT使用量としては日本一の施設になる。
就航が決まっている路線はジェットスター・ジャパンの成田-下地島と関西-下地島、香港エクスプレスの香港-下地島。