点検漏れで10便欠航/RAC3機
多良間など431人に影響
安全確認後、通常運航に
琉球エアーコミューター(RAC)の保有機材5機のうち3機が19日、通常実施すべき整備点検をしなかったため欠航した。同社は点検作業を実施し、機体製造メーカーから安全性の確認が得られたとして同日午後12時50分発から通常運航を再開したが、那覇発着便を中心に宮古-多良間など計10便が欠航、431人の足に影響が出た。
宮古空港発着の欠航便は▽那覇-宮古▽宮古-多良間▽多良間-宮古▽宮古-石垣の計4便で、計170人に影響があった。日本トランスオーシャン航空(JTA)広報部が19日に発表した。
3機は2016年に導入したボンバルディアDHC8型機(50人乗り)。点検漏れは、18日午後8時ごろに点検の過程で判明した。
対象機の点検作業は、同社の整備マニュアルで3000飛行時間ごとに作動試験をすることが決められているが、3機ともこの期間内に直流電源交替器や交流電源交替器、進路の方向性を調整する方向舵制御システムの3項目の点検が実施されていなかった。
JTA広報部は「多くのチェック項目のうち、何らかの原因でチェック漏れが起きてしまった。過去に例を見ないこと」だとし、「お客さまや関係者の皆さまにご心配、ご迷惑をお掛けした。心よりおわびする」とのコメント発表した。
多良間空港では、欠航を聞いた利用客の十数人は、フェリーに切り替えて宮古へ向かったという。
島外から来た40代男性は「欠航になると仕事に影響が出る。代替え機材の対応も考えてほしい」、多良間在住の40代女性は「子どもの学校関係で宮古に行く予定だったが予定がずれた。これから高校に行く子どもたちの利用もある。安全対策は十分にしてほしい」とそれぞれ話した。