1世紀余の歴史に幕/伊良部小、佐良浜小
校旗返納、閉校式/4月から小中一貫校に
宮古島市立伊良部、佐良浜の両小学校で22日、閉校式が行われた。在校生や卒業生、保護者、地域住民らが出席。校旗の返納を見届け、1世紀余の歴史に幕を下ろした。伊良部島小中一貫校(結の橋学園)が4月に開校し、新しい歴史を刻み始める。
伊良部小は1886年11月に設立された。132年の歴史を刻み、1万1458人を輩出した。一方、佐良浜小は1890
年、池前簡易小学校として創立され、以来128年で卒業生は1万人余という。
両校の閉校式で下地敏彦市長は「母校の閉校は一抹の寂しさを感じると思うが、伊良部地区はもとより、宮古島市の発展のために結の橋学園の支援をお願いしたい」と式辞を述べた。
宮國博教育長は「両校を支えてくれた皆さんには、今後とも結の橋学園に学ぶ子供たちを地域の宝、宮古島の宝として見守り育てていただきたい」と告示した。
伊良部小の閉校式で池村敏弘校長は「本校の教育理念や精神は結の橋学園の教育目標とつながっている。新たな教育環境での学びの中で、実現されると確信している」と強調した。
PTAの冨谷剛会長は「これまでの輝かしい歴史と培われた伝統は消えることなく、時には思い出を語り合うことによって、皆さんの心の中に残り続けるでしょう」と述べた。
児童代表の佐和田咲紀さんは「伊良部小で学んだことや経験を生かして、新しい仲間と一緒にたくさんのことに挑戦する。卒業生のすべての思いを大切に飛び立ちたい」と語った。
佐良浜小の閉校式で下地辰彦校長は「これまでの教育活動の積み重ねが消えることがあってはならない。閉校によって失う学校と地域との関わりを補完していくことが大切だ」と呼び掛けた。
與儀盛PTA会長は「学校と地域が連携を密にし、幾多の課題や苦難を乗り越え、喜びを分かち合ってきた。佐良浜小の歩みは私たちの心に永遠に残っていく」と振り返った。
児童を代表して池村虹寧さんは「佐良浜小で学んだことを忘れることはない。伝統と過ごした日々を大切に引き継ぎ、結の橋学園でも頑張りたい」と話した。