眼下に絶景広がる/城辺地区
ムイガー展望施設完成/遊歩道、あずまや整備
城辺のムイガー展望施設が先月末に完成し、多くの観光客が展望台から広がる絶景を楽しんでいる。施設の完成を受けて23日には城辺地区地域づくり協議会(神里清春会長)と地元住民ら約40人が150本の苗木を植えて、新たな人気観光スポットの美化活動を行った。
同施設の工事は一括交付金を活用して2017年度と18年度に行われた。
18年度はムイガー展望施設整備事業として遊歩道、あずまや、パーゴラ(ツタなどのつる性植物をからませて日陰をつくる日よけ棚)などを約5000万円の予算で整備した。
この展望施設は、東平安名崎から県道235号に沿って七又海岸を過ぎてインギャービーチに向かう海岸沿いに整備されている。
この県道は島のドライブコースにもなっており、23日も多くの観光客が訪れて、展望台から広がる景色を楽しんでいた。
隆起サンゴ礁の断崖と南国の海が広がるダイナミックな景色を見た観光客からは「すごい」「ほんとの絶景」などの感想が聞かれた。
午後3時から行われた同協議会主催の植栽作業では、ハイビスカス、クロトン、コバサンダンカ、セイシカの4種類の苗木を駐車場やあずまや周辺に植え込んだ。
作業には長濱政治副市長も訪れ、参加者を激励しながら自らも苗木を植え込んでいた。
同協議会の神里会長は「宮古でも有名な風光明美な場所であり、そこにこうして素晴らしい施設が完成した。城辺の魅力を島内外にアピールする施設なので、さらに誇れる施設となるようこれからも美化活動を継続してほしい」と呼び掛けた。
県道沿いにはムイガーの歴史を紹介する案内石板も設置され、「絶景展望」「クジラが見える丘」との文言が記されている。
ムイガーの崖下には湧き水があり、1957~70年までの13年間は、仲原、西東、福里の簡易水道として利用されていたが上水道の整備により使用されなくなった。
しかし、その水量は豊富で、毎秒22㍑(約80トン/時間)で、沖縄総合事務局伊良部農業水利事業所によると乾期にも枯れたことはないという。