上野庁舎など解体計画/市議会一般質問
城辺図書館は廃止に/市の公共施設再配置案
市は公共施設の再配置に向け、17施設についての計画案をこのほど了承した。それによると平良第2、上野、伊良部、水道の4庁舎、下地、上野両公民館、市立図書館は建物解体、伊良部支所佐良浜出張所と城辺図書館は機能を廃止する。25日に行われた開会中の市議会(佐久本洋介議長)3月定例会一般質問で、粟国恒広氏の質問に宮国高宣総務部長が答えた。
2016年度に策定した公共施設等管理に関する基本的な考え方を定めた「公共施設等総合管理計画」に基づくもの。
市は、総合庁舎や未来創造センターの整備に伴い機能の移転が決まっている17施設を対象に、作業部会や委員会を開催し再配置計画案を取りまとめた。19年度は個別施設計画を策定する予定。
市は築約40年の建物については解体する方針。ただ、上野庁舎については支所機能や上野公民館の機能移転など、複合施設として利活用するかどうか地元意見を聞いて判断する。水道庁舎についても一部は解体せずに利活用する考えだ。
残りの158施設についても再配置計画を策定し、2020年度に個別施設計画を策定する予定。
公共施設等総合管理計画は、社会情勢や経済状況が大きく変化する中、設置の目的や意義が薄れ利用率が低下している施設や設置目的が重複している施設は統合、廃止に努めていくという実施方針が掲げられている。
その推進のために、再配置計画を策定し個別施設計画を類似施設ごとに策定することになっている。
市によると市の公有財産に当たる市役所や小・中学校、市営住宅などの公共建築物(ハコモノ施設)は300余りで、年間の維持管理費は13億円余に上る。
グラウンドや体育館、庁舎、公民館などの公共施設は1自治体に一つが基本だが、宮古島市は5市町村合併により類似施設が複数存在している。安定的な財政運営を目指す上でも、施設の統廃合が喫緊の課題となっている。