きょうから給水可能に/伊良部牧山FP
地下ダムの水利用
地下ダムを活用した念願の伊良部島への農業用水の活用が4月から始まる。第2期国営地下ダム事業で、宮古本島の地下ダムと伊良部島の牧山ファームポンド(FP)を結ぶ農業用パイプラインの完成。新年度から牧山ファームポンドに設置する給水施設(三型)を使って地下ダムの水を利用することが可能になる。
同事業は、宮古島市城辺の仲原と保良に新たな地下ダムを造り、宮古本島と伊良部島で有効に活用することが狙い。
2009年度に着手し、仲原ダムと伊良部島を結ぶパイプライン(23・3キロ)が完成している。
仲原ダムからくみ上げられた農業用水は上野野原の宮古吐水槽を経由。ここからは自然流下で伊良部大橋を通し、牧山まで送る。
高さ13メートル(屋根の部分を除く)の牧山ファームポンドの有効貯水量は約1万6000トン。
宮古本島のように、スプリンクラー等を使用しての散水できるのはあと数年の期間を要し面整備、かんがい施設の整備が同時並行的に進められる予定。
ただ、暫定供給として三型給水施設が牧山ファームポンド敷地内に置かれ、4月1日からは、専用コインを投入すれば水を使える。
専用コイン1枚で使える水の量は500リットル。コインは市役所伊良部庁舎で販売する。1枚20円。
第2期国営地下ダム事業における伊良部島の受益面積は1351ヘクタール。宮古本島は7805ヘクタールで計9156ヘクタールとなる。総事業費は523億円を見込んでいる。