「説明不足」と防衛大臣陳謝/陸自宮古島駐屯地
誘導弾など島外に搬出
保良弾薬庫整備後搬入へ
陸上自衛隊宮古島駐屯地に、中距離多目的誘導弾が保管されていることについて、岩屋毅防衛大臣は2日午前、閣議後の会見で「確かに誘導弾という名前はついているが、普通科の装備。その説明が必ずしもしっかり行われていなかったということは、おわび申し上げたいと思う」と陳謝した上で「弾薬等は宮古島に置いてある分については速やかに搬出し、最終的には保良地区に(弾薬庫が)整備できたら、そこに集約したい」と述べた。
防衛省は「宮古島駐屯地の保管庫は警備に必要な小銃弾、発煙筒などを関係法令に基づき、安全に保管すると説明してきたが、中距離多目的誘導弾や、迫撃砲の弾薬の宮古島駐屯地への保管について、明確には説明していなかったことは事実」と認め、すでに宮古島駐屯地の保管庫に保管されている中距離多目的誘導弾と迫撃砲の弾薬については、宮古島の島外に搬出し、保良鉱山地区の整備が完了し次第、改めて搬入する。
ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会の仲里成繁代表は「防衛局は、弾薬庫ではない、小火器等の保管庫ですと言い切っていた。その中に、すでに誘導弾が搬入されたということが、あまりにも想定外なので、びっくりした。国のやる事業は、こんな風に国民をだまし、だまし続けて行う事業なのか。国民をだまして、防衛のためって、有事のための抑止力。冗談じゃない」と強い憤りを露わにした。加えて「地域住民の生命と財産を守るために下地敏彦市長がどのように考えているかを一番聞きたい」と話した。
宮古地区自衛隊協力会の野津武彦会長は「事実関係を把握していないので、コメントは控えたい」と述べた。
下地市長は本紙の取材に対し「こういうことは、できるだけ具体的、丁寧に説明してほしい」と話した。
宮古島駐屯地の保管庫には、小銃弾とこれに類する弾薬類、発煙筒などを保管する。