防衛省の姿勢に抗議/市民団体
陸自弾薬類保管問題で
陸自宮古島駐屯地への弾薬類の保管をめぐる岩屋毅防衛大臣の謝罪を受け、市民団体が3日午後に会見を開き、「防衛省は私たちをだました」「これまでの虚偽の答弁を許さない」と強く抗議した。併せて下地敏彦市長に対して「説明責任がある」と強調。弾薬の保管に関する見解を求めて行動する方針を示した。7日に開かれる宮古警備隊の隊旗授与式に併せて抗議集会を開くことも告知した。
会見は隊旗授与式に抗議する「4・7抗議行動実行委員会」が開いた。「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」と「止めよう自衛隊配備宮古郡民の会」等で構成されている。宮古島市議会の上里樹市議や仲里タカ子市議も同席した。
はじめに宮古島住民連絡会の清水早子事務局長がこの間の経緯を説明した。その上で、今後の見解と行動として▽弾薬も本体も一切持ち込みを認めない▽弾薬庫の撤去▽弾薬搬出の際の立ち会いを求める▽弾薬庫の保良への建設を認めない▽防衛省への抗議と質問書の提出▽宮古島市長へ説明を求める-とした。
宮古島住民連絡会の仲里成繁代表は「国はこれまでの説明で弾薬庫はないと説明してきた。そういった虚偽答弁に憤慨している」と怒りをあらわにし、「中距離多目的誘導弾がすでに運び込まれていることも私たちは知らなかった。なぜ住民に知らせず隠しごとをするのか。言葉にできないほどの驚きだ」と批判した。
宮古郡民の会の下地朝夫共同代表も「驚きと怒りしかない」と強調。「この怒りの半分は市長にぶつけたいと思う。『丁寧に説明してほしい』と言っているようだがまるで他人ごとのように聞こえる。一番の当事者ではないのか」と下地市長の説明責任を訴えた。
弾薬等の保管をめぐって防衛省は当初、住民説明会などで「小銃弾等」の保管庫と説明してきたが、実際には中距離多目的誘導弾や迫撃砲の弾薬類を保管していた。防衛省は「明確には説明していなかったことは事実」と認めており、岩屋防衛大臣は2日の閣議後の会見の中で「おわび申し上げたい」と謝罪した。