宮古で五輪事前合宿/県、市と覚書締結
東京向け豪チーム
「トライの歴史が存在」
オーストラリアのトライアスロンナショナルチームが2020年の東京オリンピックに向けた事前キャンプを宮古島で行う。事前キャンプに関する覚書の締結式が12日、第35回全日本トライアスロン宮古島大会の開会式が行われる前のJTAドーム宮古島で開かれ、オーストラリアトライアスロン連盟と県、宮古島市の3者が覚書を交わした。
県は東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ誘致活動を行っていて、これまでに5件のキャンプが決定。離島地域では宮古島が初となる。
宮古島での事前キャンプは横浜トライアスロンシリーズ開催前の今年5月と、東京オリンピックテストイベント前の同8月、オリンピック直前のファイナルキャンプとして来年7月の計3回が予定されている。
締結式には沖縄県の富川盛武副知事、宮古島市の下地敏彦市長、オーストラリアトライアスロン連盟ナショナルパフォーマンスディレクターのジャスティン・ドリュー氏が参加した。
覚書への署名の前に参加者があいさつを行った。
ドリュー氏は「事前合宿はわがナショナルチームにとって最も重要」とした上で「誇り高きトライアスロンの歴史が存在しているこの島なら、おもてなしとサポートを受けることができ、われわれが必要としているインフラと気候に囲まれながら過ごせると感じている」との考えを示した。
下地市長は「暖かい宮古島でトレーニングを重ねるとともに、市民との交流も深めるなど、充実した事前合宿を過ごして、オリンピックでは合宿の成果を十分に発揮してほしい」と呼び掛けた。富川副知事は「県民との交流を通じて深めた絆が沖縄県の次世代へレガシー(遺産)として末永く受け継がれ、相互の友好関係がさらに深まっていくことを心から願っている」などとする玉城デニー知事のあいさつを代読した。
その後、3者は覚書を交わし、締結を祝い握手した。
締結式終了後、取材に応じたドリュー氏は、国内外の候補地5、6カ所の中から宮古島を選んだことを説明。宮古島を選んだ最大の理由としては「ここなら集中できると思った。気候、スポーツ施設のコンディションが良く、すごく静かな地域なのでここを選んだ」と説明した。
ドリュー氏は14日開催の第35回全日本トライアスロン宮古島大会でスターターを務める。