電気設備工事が随契に/総合庁舎建設事業
入札不成立 建築1工区に組み入れ
市の総合庁舎建設事業の電気機械設備工事が随意契約になる見通しだ。入札の不成立が要因。市は同工事を建築1工区に組み入れる設計変更を行い、同工区の請負契約金額を約20億円増やす案を23日に開かれる市議会臨時会に提出する。このほか新年度の一般会計に2億3600万円を追加する補正予算案も出す。
市振興開発プロジェクト局によると、総合庁舎電気機械設備工事の入札は2月15日と3月22日に実施したが、いずれも企業の辞退で成立しなかったという。
辞退した理由は▽技術者の確保が困難▽作業員が確保できない▽工事を受注できる状態にない-というもので、建設ラッシュに伴う人材不足を印象付けた。
市は入札による発注を断念し、同工事を建築1工区に組み入れ、この工区を請け負う大米建設と随意契約する方向で調整。当初の1工区の請負契約金額を66億2600万円から86億5600万円に増額する議案を市議会の臨時会に諮る。
もともと予算措置された電気機械設備工事費を1工区に移すため、庁舎建設事業費に大きな変動はない。
同案は19日にあった市議会全員協議会の中で示された。質疑の中で國仲昌二氏は「なぜ臨時議会への提案なのか。(建築1工区)の議案は3週間前の3月議会で議決している。なぜここでできなかったのか」と市の対応を疑問視した。
全員協議会後の取材に長濱政治副市長は「2回入札が成立しなかったことが理由になる」と答えた。
市当局はこのほか、19年度一般会計補正予算案も説明した。歳出では、伊良部大橋橋詰め広場観光拠点施設整備事業に約8800万円、市海業センター整備事業に約8000万円、来間東航路標識灯設置事業に4500万円を組んだ。
教育費では、新規の遠隔教育システム導入実証研究事業に約450万円を計上している。