ハンセン病学会開催へ/実行委が会見
来月、マティダと南静園
ハンセン病市民学会第15回総会・交流集会in八重山・宮古の宮古集会が5月19、20日に開催される。開催1カ月前となった20日、八重山・宮古開催地実行委員会共同代表で宮古集会開催地実行委員長を務める宮古退所者の会代表の知念正勝さんらが宮古南静園自治会館で会見を開き、宮古集会の開催を発表した。
ハンセン病市民学会は2005年5月に、交流▽提言▽検証-を取り組みの三本柱として掲げ発足。年に一度、総会・交流集会を各地で開催している。
八重山・宮古開催となる今年は全体統一テーマを「みるく世(ゆ)向(ん)かてぃ~差別に屈しない」、宮古集会テーマは「あらためて問う 回復者・家族の苦難の歴史と今~共に生きる社会をめざして~」と設定した。
宮古集会初日の5月19日はマティダ市民劇場で開会行事に引き続き、交流集会で療養所退所者や関係者による現在のハンセン病に関する問題の報告とシンポジウムなどを開催。2日目の20日は宮古南静園で二つの分科会とまとめの全体会、南静園内フィールドワークなどを行う。
会見には知念さんのほか、宮古南静園入所者自治会連絡員の豊見山一雄さん、ハンセン病市民学会共同代表で事務局長も務める訓覇(くるべ)浩さん、開催地実行委員会の亀濱玲子さんが出席した。
知念さんは市民学会の集会を毎年開催しなければならない理由について、ハンセン病問題が依然として解消していないためと指摘。「回復した人が当たり前の社会生活を送れているかというと、そうではなく、(世間から)隠れた状態でいる。これを解消しない限りハンセン病問題の解決にはならないと私たちは自覚している」との考えを示し、偏見や差別などのハンセン病問題の解決の必要性を訴えた。