浮き桟橋設置へ/荷川取漁港内
漁民の利便性向上/今夏にも供用開始予定
県宮古農林水産振興センターが平良の荷川取漁港の一角で進める浮き桟橋設置工事が近く着工する。8月以降に供用開始を計画しており、漁業振興への寄与が期待されている。
岸壁前面に浮体式係船岸を整備し、漁業就労者の就労環境向上を図るのが目的で実施される。事業は約9000万円で、国が9割、県が1割をそれぞれ負担する。
浮き桟橋は、箱状の浮体を4本柱の鋼管杭に係留して浮かべ、浮体と陸岸は渡り橋で連結される施設。浮体は潮位の干満に合わせて上下し、常に水面から一定の高さに保持することが大きな利点とされる。
今回の浮き桟橋は水産生産基盤整備事業で整備する。設置場所は宮古島漁業協同組合施設南側の漁港の一角。
浮体式係船岸工事を請け負う千代田開発は24日、同組合で工事説明会を開いた。
現場代理人の平良直樹さんは「本工事に当たっては、自然環境や海洋汚染防止対策を強化する。緊急時の連体制を整え、迅速に対応した措置を講じる」などと述べ理解を求めた。
儀保正司組合長は「工期中の無事故・無災害を願っている。干潮時の岸壁から漁船への乗り降りや準備、陸揚げ作業は大変である。漁業就業者の高齢化の進行に伴い、重労働となってきている」と早急な供用開始に期待を込めた。
同センター漁港水産班では「浮き桟橋が就労環境改善につながる施設になるよう、供用開始後は有効活用してほしい」と期待を込める。