避難所に太陽光ハウス
賃貸し災害地に設置/市が民間2社と協定結ぶ
災害時に備えるため、宮古島市(下地敏彦市長)は25日、ソーラーシステムハウスのレンタルに関する協定を民間2社と結んだ。被災地の避難所などに設置することで、市民生活の安定に寄与する。市役所平良庁舎で調印式が開かれ、下地市長は「市は災害に強い島づくりを目指している。充電ステーションやストックコンテナ、一時救護施設など利用度の高い施設だ。調印を締結でき、改めて感謝したい」と述べた。
調印したのは、エコエネルギーシステムの開発などを行うダイワテック(本社愛知県名古屋市、岡忠志社長)と、土木建設機械レンタルのブリリアント(本社那覇市、福岡徹祐社長)。
同ハウスは太陽光発電システムが導入され、電気工事が不要であることが最大の特長。4坪程度のためトラックで運び、日の当たる場所に設置するだけで使用可能になる。
蓄電機能もあり、天気が悪くても2~3日は利用が可能。室内にはエアコンなどが完備されているほか、1日120台の携帯電話が充電できる。
市内には現在30戸が使用・保管されている。半数が建設工事現場の休憩所としてレンタルされているが、災害発生時には避難所への設置を優先するという。
今年度中に50戸、3年後には100戸まで増やす計画。昨年9月の北海道胆振東部地震でも現地に設置し、充電ステーションとして利用した実績があるという。
岡社長は「東日本大震災の経験から自然エネルギーだけで使える物作りを始めた。多くの命が助かる商材。この機会を喜ばしく思う」と話した。
福岡社長は「3年前に宮古島に出張所をスタートさせた。人のために役立つ商材を準備していきたい」と語った。