東京五輪向け勝負の年/重量挙げ日本代表 佐渡山彩奈さん
あこがれの八木選手がライバル
重量挙げの女子日本代表選手、佐渡山彩奈さん(25)=宮古島市出身=がこのほど、本社を訪れ、国際大会の結果などを報告した。同競技の東京五輪の出場選手決定は来年4月の見込み。勝負の1年となる今年度の抱負を語った。
2月にタイで行われた国際大会では、2位に入り、自己ベストとなるトータル186キロをマークした。しかし、その後のアジア選手権大会(4月)は7位。記録もトータル181キロと伸びず、「調子が上がらず、行き詰まっていた」と悔しさをにじませた。
気持ちを切り替えようと大会から帰国後、宮古まで足を延ばした。3日間だけだが実家に帰り、母校・宮古高校の後輩部員たちと汗を流した。「空気もいいし、やっぱり宮古は落ち着く。いいリフレッシュになった」と表情をゆるませた。
東京五輪に出場するには、世界6大会の成績によって得られるポイントが大きな要素になる。日本から選ばれるのは、1階級から1人のみという狭き門に挑む。
同階級の八木かなえ選手はライバルであり、あこがれの存在でもある。ロンドン、リオと2大会連続で五輪出場した階級最強の実力者。夢をつかむためには必ず追いつき、追い越さなければならない存在だ。
昨年、初優勝した福井国体では八木選手を破り、ベスト記録もあと10キロで並ぶほど背中はもう見えている。今年の目標は「八木選手に勝って、東京五輪出場を決めたい」。決意のこもったまなざしで誓った。