宮古を「パイロットの故郷」に
13日から訓練開始/FSOが下地島空港で
【那覇支社】下地島空港と周辺用地の利活用事業で革新的航空パイロット養成事業を推進するFSO(北谷町、玉那覇尚也社長)が13日から同空港でパイロット養成訓練を開始することが分かった。同社の玉那覇社長は本紙取材に対し「下地島を世界で活躍するパイロットの『故郷』にしたい」と意気込みを語った。
同社は、2017年3月に下地島空港と周辺用地の利活用事業の実施に向け、県と基本合意書を締結。その後、訓練開始に向けて地上で模擬訓練ができる最新型の米国製フライトシミュレータ2台を導入するなどの準備を進めてきた。
13日からは、主任教官を務める玉那覇社長を含む3人の教官と県出身者2人と台湾人1人の計3人の生徒で訓練を開始する。
同社のプログラムでは、下地島で約3カ月間、英語による模擬訓練と学科講習を実施。9月からは米国フロリダ州の航空操縦士訓練学校で1年間にわたって実機を使った訓練を行う。この間に、自家用操縦士のほか、事業用操縦士、教官資格などの免許取得を目指す。
その後、航空業界で名門といわれる同州のエンブリ・リドル航空大学2年次に編入し、4年制大学卒業の学士号も取得できる。3年次からは、卒業した訓練学校の教官として仕事をしながら、飛行時間1500時間以上を獲得することも可能という。
玉那覇社長は「宮古出身のパイロットを養成するのが目標の一つ」と強調した上で、「ぜひ宮古の若い人たちにも訓練に参加してほしい」と呼び掛けた。
また、6月中約10人が搭乗できるフローター付きの水上航空機を含む小型機2機を導入する予定であることも明らかにした。
同社営業部の関矢幸治部長は「9月や来年1月も、新しい期の訓練がスタートする。これから地元の方々にご協力いただきながら、下地島で訓練を継続していきたい」と語った。