実施日数が大幅減に/19年度特定集団健診
委託財団の撤退で/市、受診率低下を懸念
宮古島市の2019年度特定健診の受診率が大幅に低下する可能性が出てきている。これまで市から委託を受けて集団健診を実施してきた県健康づくり財団宮古支所が昨年末に宮古から撤退。それに伴い、沖縄本島からのスタッフ派遣に伴う渡航費の増加や日程の調整も難しくなり、前年度よりも実施日数が大幅に減るほか、例年8月上旬にスタートしている集団健診は今年、約2カ月遅れの10月28日を予定している。
市国民健康保険課によると、同財団の宮古支所は石垣支所同様に昨年末に撤退。これまでは、同支所のメンバーが地元でスタッフを確保した上で、集団健診を実施してきたが、今年はスタッフを沖縄本島の本部から派遣することとなっている。
それに伴い、派遣費用が増大し、これまでよりも地元の負担は約4倍になるという。さらに、同財団側の日程の確保も難しく実施日数も大幅に減少する見込みだ。
本年度の実施計画では、10月28日~11月16日までの17日間となっており、例年の29日間程度と比べても日数、実施場所とも大幅に減少する。
日数が大場に減少することから、台風シーズンを避けて月下旬からのスタートを予定している。
また、今回は実施日数が少ないことから午前だけでなく午後も健診を実施するほか、同課では「日数が少ないので、実施地域にこだわらず都合の合う日程で実施している場所で受診してほしい」と呼び掛けている。
さらに「すでに市内の15カ所の登録医療機関でも個別健診を実施しているので、集団健診だけでなく個別健診も活用してほしい」と訴えた。
市の2017年度特定健診の受診率(確報値)は35・5%ととなり、前年度比で3・8ポイントの大幅減となった。2年連続で県平均(39・1%)を下回ったほか、全県でも市町村中39位となり、同制度スタート以来過去最低の順位となっている。
同課では「特定健診の受診率が下がると国からの交付金も減ることになり、市においては1人当たりの保険税にも影響が及ぶ」として、積極的な受診を呼び掛けている。
特定健診についての問い合わせは、市国民健康保険課保健事業係(72・4704)まで。