宮古空港を増築整備/起工式で安全祈願
観光客増加に対応/待合室、荷物引渡場を拡張
近年の観光客増加に対応するため、宮古空港ターミナル(下地義治社長)の搭乗待合室などを拡張する増築工事の起工式が15日、同空港で開かれた。安全を祈願する神事が行われ、関係者によるくわ入れなどで工事が無事故で完了することや工期内での完成を願った。供用開始は2020年9月からを予定している。
今回の増築工事では、ターミナルビルの西棟となる搭乗待合室側の1階部分を661平方㍍、2階部分を550平方㍍、東棟となる到着口手荷物引渡場側の1階部分を190平方㍍、2階部分を159平方㍍増築する。
それにより西棟2階搭乗待合室の座席数は現在の410席から160席増えて570席となる。また東棟1階の手荷物引渡場では手荷物が運ばれてくるターンテーブルが現在の33・6㍍から約14㍍延伸され、対応能力が強化される。
工期は20年8月末まで、同9月供用開始を予定している。事業費は全体で約8億3700万円。
起工式の神事は西棟の拡張工事が実施される空港契約駐車場で行われた。施主である宮古空港ターミナルの下地洋一専務、設計代表の日本空港コンサルタンツ・国建共同企業体の松前真二代表、施工代表の共和産業の武富和裕社長の3人でくわ入れを行ったほか、関係者が玉串をささげて工事の安全を祈願した。
下地専務は今回の増築工事を実施する理由について「ターミナルビルは100万人規模だが、すでに乗降客数は170万人を突破している」と利用者数が想定を大幅に上回っていることを説明。「来年9月にはオープンさせ、観光客や住民の皆さんが余裕を持って、安心して飛行機に乗ることができるようになるよう頑張りたい」との考えを示した。
起工式に参加した長濱政治副市長は「空の玄関口としての宮古空港ターミナルビルが非常に狭隘(きょうあい)になって、利用者の皆さんに大変、不便を掛けていた。今回の拡幅工事で地元の人にも観光客の皆さんにも利便性の高い、そして快適な空間を提供できるようになるのではないかと喜んでいる」と語った。