「組踊」の伝統継承へ/300周年事業開幕式
「執心鐘入」上演
【那覇支社】琉球の伝統芸能「組踊」が玉城朝薫により創始され今年で300周年を迎えることから、本土復帰記念日の15日、「組踊上演300周年記事業開幕式典」(同実行委員会主催)が浦添市の国立劇場おきなわで開催された。
関係団体や県内文化協会、国会議員らの招待客約380人が集まり、組踊の継承と発展を祈念した。式典後、舞台では組踊の代表的な作品「執心鐘入」が上演された。
主催者あいさつでは、同委員会会長の玉城デニー知事が「組踊は1972年5月日、沖縄の本土復帰の日と同時に国の重要無形文化財に指定された。2010年にはユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、文化遺産として高く評価されている」と説明した。
同実行委員会の眞境名正憲委員は「1969年に組踊の250周年事業が行われたが、当時は県民の関心度も高くなかった。令和の時代に入り、次の50周年記念事業に向けて、文化遺産としての保存、継承、発展に県民全体の力添えをたまわりたい」と語った。
宮古からは、宮古島市文化協会の粟國和伸芸能部会長が招待客として出席した。来賓では、宮田亮平文化庁長官、日本芸術文化振興会の河村潤子理事長が祝辞を述べた。
県文化観光スポーツ部の新垣健一部長によれば、300周年記念事業では県内巡回講演も予定している。8月18日にはマティダ市民劇場で「執心鐘入」が上演される。