万国津梁会議、30日に初会合/在沖米軍基地を議論へ
【那覇支社】玉城デニー知事は17日の定例記者会見で、人権・平和や人材育成・教育・福祉などの分野で国内外の有識者が議論する「万国津梁会議」の第1回会合を30日に開催すると発表した。県は今年度、同会議を4回程度開いて在沖米軍基地の整理縮小を重点的に議論する方針。玉城知事は「(会議の)意見や提案は、県の政策に反映させていきたい」と語った。
また、玉城知事は、同会議で行われる議論の方向性について「日本全体の約7割の米軍基地が沖縄に集中し続けるという状況は、許されるものではない。沖縄が置かれている厳しい状況や、東アジアを含めた国際情勢の変化を含め、在沖米軍基地の整理縮小に向けた議論をお願いしたい」と期待を述べた。
同会議の設置は、昨年の県知事選挙で玉城知事が公約に掲げたもので、米軍基地問題を議論するのはジョージワシントン大学のマイク望月准教授、沖縄国際大学法学部の野添文彬准教授、元官房副長官補の柳沢協二氏、琉球大学人文社会学部の山本章子氏ら5人。海兵隊のローテーション変更など運用見直しで、米軍普天間基地の辺野古移設は不要との発言をしている委員も含まれている。
このほか、同日の会見では記者団から「尖閣諸島を行政区にもつ県知事として日米両政府に訴えたいことはあるか」との質問も出た。これに対し、玉城知事は「尖閣諸島をめぐる問題を重要視している。日本政府は、周辺地域の宮古八重山地域の住人に不安を与えることのないよう、周辺の領海、排他的経済水域における安全の確保について適切な措置を講じてほしいと考えている」と語った。