組合再編「避けられない」/農業共済組合総代会
経営基盤の強化へ/共済支払金は1億3570万円
宮古郡農業共済組合の第63回通常総代会が21日午後、JAおきな宮古地区本部ホールで開かれた。2009年度の共済4事業の実績が報告され、合計の農家負担金は1億1414万円、農家への支払共済金は1億3570万円だった。
そのほか組織運営基盤の強化を掲げた10年度事業計画案を承認した。08年度から始まった共済組合再編協議については中長期的に避けられないと判断し、共済事業の引受拡大などを念頭に協議を続ける方針。
冒頭、砂川栄市組合長が10年度の基本方針を読み上げ「組織の役割と機能および農家との接点、関係機関との強化を図る」と話し総代の協力を求めた。共済組合再編協議にも触れて「中長期的には経営基盤の強化策として避けられないと考えているが、組合員負担の軽減を図ることと共済事業の引受拡大が図られることを念頭に協議を進めていきたい」とする方針を示した。
この後、計10議案の審議に入り、この中で各共済事業の09年度実績が報告された。
家畜共済は引受組合員数が821人で掛け金の農家負担は5189万円。国庫負担を含む掛け金総額は1億378万円だった。被害1万75件に支払われた共済金総額は1億1680万円。
畑作物共済(サトウキビ共済)の引受は1846人。掛け金は農家負担が3948万円で国庫を含むと8774万円、支払共済金は420万円だった。園芸施設共済は引受164人で農家負担1574万円含む掛け金は3147万円で、支払共済金は1415万円。
台風や干ばつなどの自然災害が少なく、畑作物と園芸施設事業で黒字決算だった。
10年度の事業計画では組合の役割と機能強化のために▽多様な農家・経営体の保険需要に即した提案型の事業推進▽共済制度の改善要望の検討と実現-などに取り組む。
また、日常的な個別訪問をはじめ制度説明会や講習会を実施して農家や関係機関との連携を強化。組織運営の基盤強化に向けては中長期事業計画や業務収支計画を策定、支出経費を検証して財務の健全化に取り組む。
このほか、10年度収支予算案や定款の一部改正案、畑作物共済無事戻し金などを審議した。予算は1億3371万5000円。畑作物共済無事戻し金は交付対象年産を06~08年産とし、交付対象者は364人、交付金の総額は1569万7997円としている。
この日の総代会では共済事業の功績者を表彰。平良の仲里康男さんと伊良部の伊地至信さんが表彰を受けた。