20年度予算に向け意見交換/県と市町村
宮古島市、平良港物流センターなど要望
【那覇支社】2020年度沖縄振興予算の要請に向け21日、県と41市町村が話し合う意見交換会が県庁講堂で開催され、県部局長と市町村の首長、企画財政担当者らが出席した。宮古島市からは長濱政治副市長が参加し、使途について自治体の自由度が高い一括交付金確保などについて意見を述べた。
会議後、県の金城弘昌総務部長は「沖縄21世紀ビジョン基本計画に掲げる沖縄らしい優しい社会を実現し、従来の補助事業では対応が難しかった離島振興、福祉、教育等の分野で事業展開するとともに産業振興分野での集中的な事業を展開している」と説明した。また、同ビジョンが残り2年を迎える20年度は、振興計画の総仕上げに向けて市町村との連携強化を図る考えを強調した。
宮古島市からは、20年度予算について、一括交付金の確保のほか「平良港総合物流センター整備事業」「観光客増加に対応するためのインフラ整備」「離島住民等交通コスト負担軽減事業」などへの予算獲得、「県営宮古広域公園整備事業」の早期実施を要望した。
多良間村からは「水納島での超高速ブロードバンド環境整備」「水納島での水道施設整備」「農業用廃プラスチック処理」「建築関連事業入札不調対策」などの要望が上がっている。
19年度の沖縄振興予算は、前年度と同額の3010億円で、このうち一括交付金は前年度比94億円減の1093億円。金城部長は記者団に対し、「市町村の意向を反映して、8月の概算要求に向け、さらに意見交換を深めていきたい」と述べた。