平和、夢、愛を訴え
宮古出身者も熱演
劇団パレイド「大切なもの」
劇団パレイドの舞台「大切なもの~ワンヌイミ(自分の夢)~」公演(主催・マティダ市民劇場)が25日、同劇場で行われ、宮古島市出身の出演者を含め劇団員たちが、戦争の中で生き抜いた人々の苦難の日々を熱演。舞台では、過去の過ちを二度と繰り返さないこと、忘れないこと。そして夢を持つこと、愛することの素晴らしさを物語を通して訴えた。
今回の公演には、宮古島出身で現在はいずれも東京を拠点に活動している俳優の洲鎌敏光さん(25)とモデルの仲田克也さん(同)も出演した。
「ワンヌイミ」とは沖縄方言で「私の夢」。同作品はこれまで南城市で2回上演されていて、宮古島は今回が初めて。
物語は、沖縄へ修学旅行で訪れた2人の高校生の前に1人の老人が現れ、自らが見てきた沖縄戦について語りかけ、平和な現代と沖縄戦当時の出来事が交差しながら物語は展開した。
高校生2人は、老人が語りかける過去の出来事が戦争に翻弄(ほんろう)された自分たちの先祖の姿を知ることにもつながっていく。
戦争の中で当時の人たちが何を求め、何を夢見たかがストーリーの展開とともに見えてきて、平和な現代が見失いがちになっている「本当に大切なもの」が物語を通して語りかけられた。
会場には多くの観客が訪れ、平和の尊さと生きることの素晴らしさを物語を通して再確認していた。