住宅着工、前年比2・9倍/宮古地区18年 ホテル従業員や作業員向け
【那覇支社】NIAC(南西地域産業活性化センター)は27日、県内の住宅着工動向を発表した。2018年に宮古島市と多良間村で着工した住宅件数は前年比2・9倍の2117戸と、大幅に増加。同センターは、「ホテル建設や下地島空港旅客ターミナル、陸自駐屯地、クルーズ船用岸壁などの工事でホテル従業員や作業員向けの住宅建設が急増している」と分析している。
同センターが今回の調査で参考にした国土交通省の「住宅着工統計」によると、2117戸のうち宮古島市で新たに着工したのは2115戸。持家の着工戸数が前年とほぼ同じなのに比べ、賃家や給与住宅、分譲住宅は前年から大きく伸びる結果となった。
特に貸家の増加が著しく、同センターは、「18年は前年比3倍増の1843戸が着工されたが、空室がなく需要に供給が追い付かない状況が続いているようである」「観光客の大幅増などから宮古圏域での雇用が増加していることがうかがえる」と指摘した。
今後について、同センターは「宮古や八重山圏域では、人口や世帯数の増加に賃貸住宅の供給が不足している。当面は、ワンルームや1~2Kなど床面積の小さな貸家を中心に高水準の着工戸数が見込まれる」と展望している。