「米軍基地のあり方」議論/万国津梁会議が初会合
【那覇支社】県の重要施策について県内外の有識者が議論する「万国津梁会議」の米軍基地問題に関する初会議が30日、県庁で開催された。会議では、委員長に元官房副長官補の柳沢協二氏を、副委員長には沖縄国際大学法学部教授の野添文彬氏を選出したほか、在沖米軍基地のあり方や整理縮小について議論した。第2回目の会議は、8月上旬を予定している。
公開された会議の冒頭、玉城デニー知事は「在沖米軍駐留の必要性などの再点検や整理縮小に向けた議論をお願いしたい。課題解決に向けた提案をいただく本会議に大いに期待を寄せている」と述べ、「県の政策や取り組みに速やかに反映させていく」とあいさつした。
県によると、非公開で行われた会議では委員から日本を取り巻く安全保障環境の変化や、在日米軍の駐留のあり方・必要性のほか、SACO(日米特別行動委員会)の検証、地位協定などについての発言があったという。
会議終了後、委員長に選出された柳沢氏は「沖縄県民と政府の間に大きな溝があることは本当に不幸なこと。この現状をなんとかしないといけないという思いでお手伝いしたい」と述べた。
万国津梁会議は、沖縄が目指すべき将来像の実現と、「新時代沖縄」の構築に必要な施策の推進を目的に設置。人権・平和、情報ネットワーク・行政、経済・財政、人材育成・教育福祉・女性、自然・文化・スポーツの5分野を設け、各分野の専門家からの意見を聞くもの。