玉城知事、ロシア訪問へ/「交流拡大を目指す」
【那覇支社】玉城デニー知事は31日の記者会見で、6月5日から9日までの日程でロシアを訪問し、「サンクトペテルブルク国際経済フォーラム」に参加すると発表した。玉城知事は「本県とロシアは空手などを通じて交流が盛んになっている。この機会に経済面での交流拡大を模索するとともに、沖縄とロシアとの地域間の交流促進に向けたきっかけ作りにしたい」と語った。
玉城知事は「健康長寿、空手など、ロシアの方々には非常に好まれるコンテンツが(沖縄には)多いと思う。しっかりPRしていきたい」と述べたほか、「われわれから、安全保障に関する議題を何か持ち込むような方向性では考えていない」と語るなど、ロシア訪問の目的が経済面などの交流拡大に限定されたものであることを強調した。
また、記者団から在沖米海兵隊への認識を問われたのに対しては、「県議会では海兵隊の撤退決議なども行われており、一部識者からは海兵隊不要論がこれまでもさまざまな場面で発表されてきている。海兵隊が駐留せずとも、日米の安全保障体制を棄損することはないという考えもあろうかと思う」などと述べた。
このほか、石垣市議が乗った漁船が5月24日に尖閣諸島周辺海域を航行した際、中国公船に追尾されたとの一部報道については「(尖閣諸島が)わが国の領土であることは、これまも発言している。ただ、中国公船が周辺海域をパトロールしているので、故意に刺激することは控えなければならない。お互いに、関係機関を通じて周辺地域の安全を確保しなければならない」と語った。
5月24日から2日間にわたって久米島を視察したことも報告し「今後とも離島の課題解決、振興に取り組んでいきたい」と述べた。