果物持ち込まないで/下地島空港
病害虫の侵入防止図る/国際便就航で探知犬も“デモ”
国際チャーター便の運航に合わせ、農林水産省動物検疫所沖縄支所、同省那覇植物防疫事務所、県宮古家畜保健衛生所は31日、下地島空港で動植物検疫の広報キャンペーンを実施した。空港に降り立った韓国からの観光客らに、ハングル語で記述されたリーフレットを配布し、肉製品や果物を持ち込まないよう呼び掛けた。検疫探知犬のデモンストレーションも行われた。
同キャンペーンは、海外で発生している家畜の悪性伝染病(口蹄疫や鳥インフルエンザなど)、果物などにつく病害虫(ウリミバエなど)の国内への侵入防止を目的に3者が協力して実施した。
輸入が禁止または検査が必要なものは、肉類やハム・ソーセージ類、果物など。国内では2018年度に肉類だけで9万4000件も処分されている。発見された肉製品からは、アフリカ豚コレラのウイルスが発見された事例もあるという。
検疫探知犬は荷物の中にある肉製品や果物など嗅ぎ分け、不正に国内に持ち込むことを防止する。国内に33匹、県内では那覇空港に2匹いる。
この日は関西国際空港で活躍するビーグル犬「バイユー」がデモンストレーションを行い、並べられた箱の中から肉や果物が入った箱の前では座って、ハンドラーに伝えた。
現在、下地島空港に探知犬は配置の予定はないが、今後の国際線の運航状況によっては検討に入る。
動物検疫所沖縄支所の新堀均調整指導官は「宮古にとって農業や畜産業は重要な産業。水際の検疫で持ち込ませないようにしたい」と述べた。