民間催告業務を開始/宮古島市
市税の徴収率向上へ/電話で自主納付呼び掛け
納期限を過ぎても市税を納めない市民を対象に、民間事業者が電話で催告する業務が3日、始まった。市が委託したもので、滞納管理システムの開発等を手掛け、別の自治体でも実績を積むアイティフォーが実務を担う。市役所平良庁舎に電話催告センターが設置されており、オペレーターら4人が常駐する。民間のノウハウを生かし、市税の徴収率向上につなげる。
市税の徴収は、これまで納税課が実施し、過去12年連続で徴収率を上昇させている。2017年度の徴収率は96・9%だった。
今回、徴収率の一層の向上と延滞金及び累積滞納を防ぐことを狙いに催告業務を民間に委託。徴収体制を強化し、さらに安定した自主財源の確保を図る。
受託したアイティフォーは、那覇市や沖縄市など複数の自治体で同様の業務を担って実績を積み上げてきた。催告には電話とショートメッセージサービスを使い、納期限を過ぎた市民に自主納付を呼び掛ける。
電話催告する税や保険料は▽市県民税▽固定資産税▽軽自動車税▽国民健康保険税▽後期高齢者医療保険料▽介護保険料-。
同社の坂田幸司専務らが3日午前、市役所平良庁舎を訪ねて下地敏彦市長と面談した。坂田専務は「ITソリューションを活用して成果を挙げていきたい。そのためにいろいろな工夫をしていきたい」と話し、効率的かつ安定した市税徴収業務に意欲を見せた。
下地市長は平良庁舎1階に設置された催告センターについて、「2013年にスタートしたコンビニ納付で効果は上がったが、今回さらに(納税の意識を)高めるために催告センターを設けた」と説明し、「市民の中には税金を納めるのを忘れてしまったという人もいると思うので、そういう場合には『気を付けて』と納税を促すような取り組みになる」と話した。
その上で「強制ということではなく、あくまで納税の意識を高めてもらうという意味が大きい。市民の皆さんの理解と協力をお願いしたい」と話した。
センターの稼働は平日午前10時から午後6時。この時間帯のほか午後8時までの時間外や土、日、祝日に業務を行うこともある。