区切りのタイトル獲得へ/女流棋士・知念六段が意欲
囲碁愛好者集い歓迎・激励
囲碁の女流本因坊を4期、女流棋聖を5期の計九つのタイトルを獲得した宮古島市出身の女流棋士・知念かおり六段が2日帰郷し、同日夕市内のレストランで囲碁愛好者が集い歓迎と激励の夕べを開いた。参加者らは「宮古島の応援を力に変えて、もっとたくさんタイトルを取って宮古を喜びに沸かせてください」と激励した。
かおりさんがプロ入りを目指して、宮古を出たのは1989年(15歳)の時だった。院生として修行を積み、1993年念願の入段を果たした。第16期(1997年)女流本因坊戦で初タイトルを獲得し、本因坊戦は通算4期、女流棋聖戦は通算5期優勝した。
最近は2016年の女流本因坊戦で挑戦権を獲得。昨年も扇興杯と名人戦の本戦に入り、年間対局数も30局を超えるなど相変わらず活躍している。ただ、今後の優勝には、立ちはだかる若手の上を行く棋力向上が課題になった。
かおりさんは「(本因坊と棋聖を合わせた)タイトル数は区切りの10まであと一つとなった。皆さんからもらった力を持ち帰り、初心に返って頑張りタイトルを取って喜びを分かち合いたい」と抱負を語った。
池村浩明日本棋院平良支部長は「これからもますます活躍して宮古中をわくわく気分にさせてほしい」とエールを送った。かおりさんが幼いころ腕を磨いた「こすみ囲碁教室」を主宰する池間博美さんは、タイトル戦の応援に行って、勝たせて喜び勇んだ思い出話などを紹介。黒島正夫前日本棋院平良支部長は「かおりさんの活躍が宮古を有名にした」と話した。あいさつの合間にはプロのマジシャンを目指す川田諒さんが、奇想天外なマジックを披露し会を盛り上げた。
激励会に先立って、かおりさんは長年、知念かおり後援会長を務め2月に亡くなった真喜屋浩さん宅を訪ね霊前に手を合わせた。