JAおきなわ減収増益/経常利益は3期ぶり増
【那覇支社】JAおきなわ(大城勉理事長)は7日、那覇市のJA会館で2018年度の決算を発表した。企業の粗利益に当たる全事業(信用・共済・経済など)の事業総利益は、マイナス金利による貸出金利息減や製糖工場での販売高の減少などで、前年度比0・8%減の198億100万円となった。経常利益は同14・6%増の18億8000万円で、3期ぶりの増益となった。
事業総利益を主要3事業別でみると、
信用事業はマイナス金利による貸出金利息が減少したものの、貸倒引当金の算出方法が変更されたことによる増が上回り前年度比3・2%増の86億8600万円。共済事業は自動車共済などの短期共済の取扱高が伸びたことで、同0・7%増の39億1700万円だった。
一方、農業や購買に関する経済事業では、昨年相次いだ台風による野菜、果実、花きの数量減少とサトウキビ収穫時の長雨などによる製糖期間延長の影響で製糖工場の販売高が減少し、同6・3%減の74億900万円となった。
経常利益の前年度比増は人件費や物財費などの事業管理費が減少したことなどが寄与した。純利益に当たる当期剰余金は、旧JA会館の解体費用や、災害支援対策費を計上した結果、同50・0%減の11億5700万円となった。
経営の健全性を示す自己資本比率は、同0・61ポイント減の10・28%。不良債権比率は同0・25ポイント改善して1・83%だった。
31年度の事業総利益は197億1300万円、経常利益は12億7500万円を見込んでいる。