世界夢見る若手マジシャン/宮古出身の川田諒さん(22)
福岡の飲食街で腕磨く/「故郷に貢献できれば」
選んでもらったトランプを当てたり、コインを瞬間移動させたりするマジックを飲食店などで披露している宮古出身者が話題になっている。プロになって数カ月だが、いつかは県出身のマジシャン、マサマジックさんのように世界の舞台に立つのが夢だ。
宮古工業高校卒で福岡の大学を今年3月に卒業した川田諒(りょう)さん(22)がその人。
大学2年でマジックに目覚め、マジックバーや飲食街での流しのアルバイトを重ねて腕を磨いた。
卒業後、本格的にマジックの世界へ。プロダクション契約をし、現在は福岡市を拠点に天神や博多周辺で華麗な手さばきを披露している。
書店で何気なく手に取ったマジックの本との出会いが、この世界に入るきっかけになったという。
「テレビでしか見たことがなかったが、心の底に憧れというのが焼き付いていたのかも知れない。今思うと運命的だったな思う」
技術的なものは本やDVDなどを参考に独学で会得するが、客との会話力やショーの構成などはSNSを通して一流のマジシャンに指導を仰ぐこともあるという。
客がサインしたカードを中ほどに戻してシャッフルし、指を「パチン」と鳴らして当てたり、握ったコインを一瞬で消したり、自分の手から相手の手に移したり、フォークを曲げたりねじったりすることもできる。
「見ている人の驚く顔、終わってから『楽しかった』と言われることが何よりもうれしい」。家族も応援しているという。
マジックを見た客から、新年会や誕生会などのパーティーに呼ばれマジックショーを披露することもある。
「将来的にはテレビに出られるような有名人になりたい。宮古出身なので、マサさんみたいにマジックで地元貢献できれば」と話した。