困窮世帯、前回比4・9%減/知事、「依然として高い割合」
【那覇支社】玉城デニー知事は14日の定例記者会見で、2018年度に行った県小中学生調査で困窮世帯の割合が25・0%と前回調査(15年度)から4・9ポイント低下したほか、子どもの「自己肯定感」にも改善がみられたと発表した。ただ、玉城知事は「困窮世帯は依然として高い割合を示している」とも述べ、今後も県の取り組みを強化していく方針を示した。
この調査は、18年8月27日~9月14日に県内公立学校129校に調査票を送付する形で実施。保護者は小学1年生と5年生、中学2年生を、子どもは小学5年生と中学2年生を対象としている。
玉城知事は、子どもの自己肯定感が改善していることについて「子どもの居場所の設置や学習支援の取り組みは、自己肯定感の向上に効果があると示唆されている」と指摘した上で、「ただ、利用率や認知度の低さが課題とされてきたので、さらに広く利用してもらえるよう認知度の向上に努めたい。また、専門的な個別支援が必要な子どもたちへの拠点設置など、支援の質の向上にも努めていきたい」と語った。
米軍普天間飛行場の辺野古移設をめぐり、政府が土砂投入を開始して14日で半年が経過したことについては「我々は、埋め立て承認は撤回されているとの立場。一日も早く工事をやめ、県側と真摯(しんし)に協議するよう求めていきたい。国民にも、民主主義や地方自治の根幹を脅かす政府の行為だと、しっかり訴えていきたい」と語った。
米軍や自衛隊施設の上空で小型無人機ドローンの飛行を規制する改正ドローン規制法が13日から施行されたことについては「必要な限度を超えて規制される場合には、取材活動を制限し、知る権利が損なわれるとの懸念が出てくる」と述べた。
また、「特に、辺野古についてはドローンでの取材で多くの事実が伝えられている。これからも、国民が知るための権利を損なうことがあってはならないと考えている」と語るなど、規制に対する懸念を示した。