沖縄5割、全国下回る/チャイルドシート使用率
JAF・警察庁が調査
2018年チャイルドシート使用状況全国調査によると、6歳未満の子どもの使用率は沖縄では50・0%で全国平均の66・2%を16・2%も下回っていることが分かった。宮古島警察署では「助手席で大人が抱っこするなど非常に危険な行為。万が一に備えてチャイルドシートを正しく着用してほしい」と呼び掛けている。チャイルドシートの着用は義務で違反すれば反則金はないが1点減点となる。
同調査は日本自動車連盟(JAF)と警察庁が合同で実施した。全国99カ所で6歳未満を対象に18年4月20日から30日に実施。このうち全国8地域(16カ所)で実施したチャイルドシート取り付け状況調査によると、乳児用・幼児用が取扱説明書通りに自動車に正しく取付けられていたのは38・4%、また、正しく着座していた子どもは46・2%となっている。
使用を年齢別で見ると「1歳未満」84・4%、「1~4歳」67・9%、「5歳」44・1%と年齢が上がるにつれて使用率が低下する傾向になっている。またチャイルドシートを使っていない子どものうち、17・3%(沖縄県は26・5%)は「車両シートにそのまま着座」しており、「保護者の抱っこ」4・6%(同5・5%)や「大人用シートベルトを着用」6・3%(同7・0%)などとなっている。
チャイルドシートは交通事故時に子どもを守る大切な命綱となる。子どもを抱っこしている場合、時速40キロで走行中に衝突すれば体に加わる力は体重の10倍に達し、保護者が手足で支えられずに▽車外に飛び出す▽ダッシュボードなどに全身を強打する▽抱っこしている人と車との間で押しつぶされる-などさまざまな危険がある。
着用時の注意点として子どもの体格に合ったもの(乳児用、幼児用、学童用)を成長に合わせて着用することが必要で、設置する際には①ぐらつきが無いように②ベルトをきちんと使用する③助手席には取り付けない-ことが重要。助手席の設置については後ろ向きで使用するチャイルドシートの場合は事故の衝撃でエアバッグが膨らんだとき、瞬間的に跳ね飛ばされ子どもに重大な傷害が発生する恐れがあるという。
同署では「交通事故発生時に子どもの命を守るためにもチャイルドシートの使用と適切な設置着用をしてほしい」と話した。