先島への陸自配備に反対/参院選
高良鉄美氏が政策発表
【那覇支社】7月21日に投開票される参院選沖縄選挙区に「オール沖縄」側から出馬表明している琉球大学法科大学院名誉教授(憲法学)の高良鉄美氏(65)が29日、政策発表を行った。高良氏は「『平和の一議席』を引き継ぎ、玉城県政を支えていく」と語った。先島の陸自配備については「住民合意すら取り付けず強行している。何としてもくい止めなければならない」と強調した。
選挙の争点について、高良氏は「辺野古新基地建設の是非と憲法改正の議論、消費税増税の是非、この3点が大きな問題と思っている」と述べ、米軍普天間基地の辺野古移設と憲法改正、10月に予定されている消費税の10%への引き上げに対し、いずれも反対する姿勢を明確にした。
会見で、自衛隊の憲法での位置付けを問われた高良氏は「基本的には違憲の問題が出てくる」とした上で「災害(救助)は日本では大きな問題だと思うので、簡単に廃止するのは難しいと思う」と述べた。日米安保については「ほとんどのひずみが沖縄に来ている」「将来的には破棄する方向性を議論の中で生んでいきたい」と語った。
「すべては沖縄のために」と題する政策集では、▽離島の不利性を克服するための航空運賃低減や生活資材等への輸送費補助への支援拡充▽離島の農業を維持し、島の特産品を生かした多様な産業を育成・支援する-などとした。
また、同政策集には「『一国二制度』で自治権を高め、基地問題をはじめとする沖縄の諸課題の解決を図る」との文言も盛り込まれた。高良氏は「沖縄の魅力や優位性を、二制度に盛り込むことで日本の枠組みが広がる。(中国では)一国二制度は香港のためにもなるが、中国のためにもなっている」と強調した。