「新患は紹介状持参」/宮古病院
整形外科外来8日から変更
県立宮古病院(本永英治院長)は、今月8日から整形外科外来の受付を変更することを決定した。新規患者はかかりつけ医療機関の紹介状が必要となる。骨折など緊急性がある患者はこれまで通り対応する。同病院は4日、会見を開いて発表した。本永院長は「肩こりや腰痛など慢性的な症状はかかりつけ医に相談し、紹介状を持参してもらいたい」と呼び掛けた。
地域医療の機能分化や医師の働き方改革に対する措置。今後は他の診療科も同様に変更していく予定だ。
整形外科外来は2018年度の患者数は1万4664人。月平均では1222人となり、1日平均では102人に上る。同外来は紹介状のない新規患者が特に多く、医師らの負担が増しているという。
同病院によると、慢性的な症状の患者は地域の開業医で診療を受け、紹介状を持って地域の中核病院を訪れるように役割分担が提唱されている。全国や県内でも県立病院などでは紹介状が必要だが、宮古では住民らが納得せず、浸透しなかったという。
本永院長は「ほとんどの地域が役割分担している。働き方改革など住民も受け入れやすい環境が整ってきた。効率的な医療システムを作りたい」と話した。
病院全体での紹介率は2016年度から3年間、4割にも満たない状況で、同病院は5割以上を目指している。かかりつけ医らに戻す「逆紹介率」も過去3年間は4割に満たないため、これも7割以上を目標に掲げている。