4、5月前年度下回る/入域観光客数数
クルーズ船寄港減が影響
爆発的な伸びを示す宮古島への入域観光客数に一服感が見られる。新年度は4、5月とも前年度を下回り、特に5月は前年度の実績より約3万人少なかった。天候悪化によるクルーズ船の入港断念や、一部ルート変更に伴うキャンセルなどが影響した。ただ、空路は依然好調で、前年度を上回っている。海路も6月は好調に推移していることから、第2四半期以降は再び勢いを取り戻す公算もある。
宮古島への入域観光客数は18年度114万3031人と初めて100万人の大台を突破した。空路、海路ともに大きく伸び、島の活況な経済をけん引した。
新年度も伸びが期待されているが、4、5月は一段落といったところだ。
市観光課のまとめによると、4月の観光客は8万8178人で前年度比1万1032人(11%)減。月別入域観光客数が前の年を下回るのは10カ月ぶり。5月は8万3662人で同比2万9975人(26%)減と大幅な減少となった。
空路、海路別に見ると空路は4月、5月ともに前年度を上回っているが海路が大きく落ち込んだ。4月は1万4417人、5月は3万7167人も減った。
要因は、多くの外国人観光客を運ぶクルーズ船が天候不良で入港できなかったり、キャンセルが多く出たりしたこと。クルーズ船は1回の寄港で数千人規模の入域があるが、大型客船の2回の欠航を含めて5月の寄港数が10回にも満たなかったため、入域観光客数全体が押し下げられた。
ただ、空路は依然として伸びている。4月は前年度比3385人増の5万8083人、5月は同比7192人増の5万8021人と堅調に推移している。
結果として4~6月の第1四半期は前年度を下回る実績になりそうだが、観光需要が最も高まる7~9月の第2四半期に盛り返す公算はある。市は「5月は大型のクルーズ船が2回も欠航したことで、大きな影響があった。ただ、秋には多くのクルーズ船の寄港があるので期待したい」と第3四半期以降の伸びも視野に入れて注視している。