日本を代表する選手に
一日も早くマウンドへ/宮國椋丞
糸満高校からドラフト2位で巨人入りした宮國。「本当に夢のような気持ち」と喜びを表現する。「体力を鍛えて、1日も早く投げたい」とプロ野球界での登板を夢に見る。
両親が宮古島市出身で身長は185㌢、体重は74㌔。そのスリムな体形からは想像もできないほどの速球を投げ込む。シンカー系を含む複数の変化球を操る投球術も持ち味だ。
小さいころからプロ野球選手になることを夢見てきた。その夢を見失うことなく努力を続け、2009年夏の甲子園県予選では決勝に進出し、優勝した興南高校を苦しめた。
甲子園出場はかなわなかったが、この大器の片りんを見せていた宮國にいち早く目を付けていたのが巨人。ドラフト2位という好待遇で迎え入れた。
「今でも信じられない気持ちです」と話す宮國。「すごい選手ばかりがそろっている球団に入れるなんて夢のよう」と指名されたときの心境を明かした。
その上で「巨人から評価されたことは宮古島を含む多くの方々の支えがあったから。そんな皆さんに恩返しがしたい。早くテレビで投げている姿を皆さんに見てもらいたい。日本を代表する選手になれるように頑張る」などと話した。
入団1年目は「体力を鍛えて2軍でしっかりと投げること」を目標に掲げる。「1日も早く認められてプロの世界で投げたい。子どもたちに夢や希望を与える選手になる」と決意を話した。
ロッテから1位指名を受けた宮古島市出身の伊志嶺翔大については「尊敬する選手。自分はまだまだ及ばないと思うけど、将来は対戦してみたい」と話し意欲を示した。
あこがれのプロ野球選手、あこがれの巨人入りを決めた宮國。幼少のころから描き続けてきた大きな夢の舞台に立ち、さらなる飛躍を誓う。
宮國 椋丞(みやぐに・りょうすけ) 高嶺小、高嶺中を経て糸満高校に入学した。身長185㌢の長身を生かしたしなやかな投球は県内外から注目を集めていた。父・透さんは城辺、母・優子さんは佐良浜の出身。
貴重な経験、成長の糧に/宮国泰吾
昨年はサッカーのU-16日本代表に初めて選ばれ、国際親善試合に出場。6試合で3得点1アシストを記録した。「代表、国体と初めての経験で実になることが多かった。宮古や沖縄では味わえない緊張感だった。この経験をさらなる成長につなげたい」と振り返る。
代表ではウズベキスタン、チュニジア、ヨルダンと対戦した。身体能力や技術の高さの差を感じながらも「トップスピードに乗るまでの加速力は負けなかった」と自信を深めた部分もあった。
今年の目標は二つ。メキシコで開催されるU-17ワールドカップ(W杯)で日本代表に再び名を連ねることと、進学を予定している宮古高校での全国大会出場だ。
宮国は身長166㌢、体重56㌔。得点感覚に優れたFWで、DFの裏のスペースに飛び込むプレーが持ち味だ。目標とする選手はオランダ代表のファンペルシーという。
指導する川満亘監督は「考えてプレーすることが長所。練習の目的を理解しているから上達も早い」と高く評価する。
将来はプロ希望だが、宮古に戻って教員になることも夢の一つだという。「いずれは宮古で自分の経験を伝える立場になりたい」と語った。