55%が基準値クリア/市総合計画
待機児童解消など課題/下地市長が進捗状況公表
下地敏彦市長は25日、市役所平良庁舎で会見を開き、第2次市総合計画の2年目(2018年度)の進捗(しんちょく)状況を公表した。97の評価項目のうち53項目(54・6%)は基準値をクリアし、21項目(21・6%)が課題がある。残りは現状維持だった。下地市長は「課題のある分野については手法見直しなどの改善を行い、目標達成に向け取り組んでいく」と述べた。
宮古島市は2005年の市制施行後、07年から16年の第1次総合計画を実施。今年は17年から26年までの第2次の3年目。今回は2年目までの進捗状況を評価した。
第2次総合計画は自然環境、教育、健康福祉、産業振興、暮らし、まちづくりの6章からなり、基本計画に基づいて実施計画を策定。実施している事業の進捗を評価した。
自然環境分野では地下水の硝酸性窒素濃度減少、二酸化炭素(CO2)排出量削減は目標を達成しているが、花いっぱい運動への参加市民減少、ごみの不法投棄量の増加が見られる。
教育分野では不登校生徒数が課題で15年度の41人から18年度は90人に増えている。
健康福祉分野では15年度に61人いた待機児童は解消されず28人残った。特定健診受診率が低迷しており、今年は健診の実施機関の出先が市から撤退しているため、さらに厳しくなりそうだ。健康づくりボランティアの育成も課題となっている。
産業振興分野では急増する入域観光客に対応するための多言語案内板の設置、クルーズ船入港時の対応強化などで観光客の満足度が向上した。今後も増加が見込まれることから、水道、し尿、ごみ処理など喫緊の課題が浮上している。台風や害虫等の影響で農林水産業の生産額の減少が見られた。
暮らし分野では交通死亡事故、飲酒運転検挙数、水難事故発生に課題がある。特に水難事故は15年度の2件から22件と大幅に増えた。
まちづくり分野では市税徴収率向上、財政調整積立金の増額などが進んでいる。