3漁協への助成2億円超/外国漁船操業調査・監視業務で
公益財団法人県漁業振興基金が外国漁船操業等調査・監視業務委託で、2018年度に伊良部漁業協同組合(伊良波宏紀組合長)、宮古島漁業協同組合(儀保正吉組合長)、池間漁業協同組合(与那嶺大組合長)の3漁協に交付した助成金総額は前年度と比べ1160万円増の2億5760万円だった。今年3漁協が開いた総会で承認した資料で分かった。
この助成事業は、台湾漁船等の操業により影響を受けている水域において、台湾漁船等の操業状況や漁場形成状況等を調査・監視。そのことにより、わが国漁業者の安全と操業秩序の維持や操業機会の回復・拡大を支援することを目的に実施されている。
同基金が水産庁の助成を受け、県下の各漁協に委託。中国船等の調査・監視業務を受託した各漁協では、参加する漁船を登録し、1隻当たり年間最大日間の任務があるという。
宮古では、尖閣諸島海域、八重山北方にある三角水域のうち日本漁船の操業ルールが適用される水域、宮古島北東沖合にある宝山曽根(1959年に宝石サンゴが新発見された漁場)などで調査・監視に当たっている。
18年度の3漁協別助成金交付額は、伊良部漁協が1億2910万円、宮古島漁協8412万円、池間漁協4438万円。
伊良部漁協は6月に開かれた総会で「外国漁船操業等監視事業による漁業者の操業意欲の低下が顕著になった」と指摘され、漁業者に出漁回数の増加を促した。
この総会では任期満了に伴う役員改選があり、立候補者が定員に達していることから報告で成立した。理事会の互選で新組合長に伊良波宏紀氏が就任した。